長期投資を推奨する理由(その3:再起を誓う)
前回の記事では、Brexit決定的に伴う超円高により、FX取引からの強制退場となってしまった事をお伝えしました。
namakemono-invest.hatenablog.com
最終回となる今回は、FXでの敗北を受けて、今後の投資スタイルとして長期投資を選んだ理由について、お伝えしていきます。
強制退場を受けてからの日々
Brexitの国民投票があった2016年6月30日以降から、その年の12月までの約半年間くらいは、投資の事を全く考えない日々が続きました。
筆者にとって、FXで大損を出した事は、完全に黒歴史となっており、投資に対して大きなトラウマを抱えてしまっていました。
FXをやっていた時はあれだけチェックしていたドル円相場も、全くと言っていいほど興味がなくなってしまいました。とは言え、金融機関に勤めているという職業的な関係上、業務上の必要性に駆られて為替相場をチェックする事はありましたが。
いざ、自分のポジションがなくなると、ここまで興味が無くなるのも驚きでしたが、よくよく考えると当たり前です。FXを辞めた今となっては、為替相場なんて関係ないことなのですから。
一方で、精神的なプレシャーはも無くなり、かなり気持ち的にも楽で、穏やかな日々が戻ってきました。
そして、二度と投資なんてせず、ひたすら銀行預金を積み上げていこうとさえ考える事もありました。
時間の経過とともにメンタルが回復し、FX敗因を見つめ直してみる
こうして、普通のサラリーマン生活に戻り、社畜としての毎日を送っていました。
そして、何の変哲もない日々を送る中で、FXでのトラウマもそれなりに癒され、メンタルも回復してきました。
そうこうしているうちに12月となり、冬のボーナスも支給されたので、今後の資産形成を再考する上で、やはり現金だけではなく、投資をやりたいと思う気持ちが沸々と湧いてきました。
しかし、FX敗因を振り返らなかったら、また同じ失敗を繰り返すだけなので、これを機にFX敗因を自分なりに分析してみる事にしました。
自分なりに振り返った結果、FXでの主な敗因は、次の3点に集約されました。
- レバレッジかけすぎ(自分の種銭以上のポジションを取るべきでない)
- ドル円ロングに集中しすぎ(分散すべき)
- 短期トレードだったので、日々の相場変動でメンタルが疲弊した
このFXでの反省点を生かすべく、今後投資する際に厳守するポリシーを考えてみました。
今後の投資ポリシー
FXでの失敗を受けて、次のようなポリシーを立てました。
- レバレッジはかけない
- 分散投資をする
- 長期投資をする
レバレッジはかけない
FX取引では、個人の場合、最大で25倍までレバレッジをかける事が可能です。
つまり、種銭に対して25倍までの規模の外貨を購入(又は売却)する事が可能になっています。
もちろん、レバレッジはFX取引の特徴の一つだと一般的に言われていますが、相場急変時には含み損も加速度的に増える事を意味しているので、しっかりリスク管理する必要があり、これができていなった事が敗因の一つだと考えました。
従って、今後はレバレッジは一切かけずに、自己資金以下のサイズのポジションを取るという結論に達しました。
分散投資をする
FX敗因のもう一つとして、ドル円ロングに一点集中していた事もあるのなかと考えました。要は、円高になった場合に、そのまま含み損が膨らむポジションは良くないなと思ったのです。
例えばユーロドルなどに分散していた場合、互いの含み損益が相殺されるパターンもあったのではないか、と思ったのです。
従って、一点集中は避けて、複数の商品(株・債券・不動産など)や通貨に分散させるという結論に至りました。
長期投資をする
FXはひたすら短期トレードでした。ニュースや経済指標などに一喜一憂しているうちに、相場から目が離せなくなり、悪い方向に相場が動くと、徐々にメンタルが疲弊していきました。
このような精神状態に二度となりたくないので、長期投資を選びました。
因みに、ここで言う「長期」の時間軸とは、だいたい10年単位のイメージです。
その位の時間軸であれば、相場の急落・急騰のサイクルが何回か発生するはずなので、その都度に精神的な不安を抱える事もなく、安心して放置プレーができそうという理由からです。
長期投資に一歩踏み出す
そして、この基準を満たす投資手法が具体的に何かを考えてみると、株・債券・不動産・金などの商品を組み合わせて、且つ、長期にわたって保有し続ける戦略である、との結論に達しました。
更に、筆者が会社員で毎月の固定給から投資資金を捻出する事を考慮すると、毎月決まった金額分だけ金融商品を購入していく事になります。
後になって知りましたが、このような投資手法を長期分散積立投資とも呼ばれているようです。
これを機に、長期投資の道へと足を踏み入れる事になるのでした。