怠け者サラリーマン投資日記

30代サラリーマンである筆者が、資産運用(株、債券、不動産など)や不労所得について語るブログです。

【17年振返り&18年見通し】VNM:17年リターンは驚異の30%! ⇒ 18年は中国経済次第か!?

今回はVNM(VanEck Vectors Vietnam ETF)についてです。

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VNMはベトナム株にバスケット投資するETF

まずはVNMの商品概要について説明してみます。

米国株関連のETFに投資されている投資家ブロガーの方は結構いますが、ベトナム株となると一気にマイナーな存在になってしまいます。

投資家ブロガーの間では、ベトナム株の個別銘柄に投資している方はたまに散見しますが、ETFとなるとかなりレア感じではないでしょうか。

そんなVNMですが、以下のYahoo FinanceのFund Summaryによると、MVISTM Vietnam Indexと呼ばれるベトナム株関連指数との連動を目指すETFになります。

The investment seeks to replicate as closely as possible, before fees and expenses, the price and yield performance of the MVISTM Vietnam Index. The fund normally invests at least 80% of its total assets in securities that comprise the fund's benchmark index.

finance.yahoo.com

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ベトナム株のリスクは、米ドル高と中国経済減速

アジア株全般に言える事ですが、米ドル高中国経済の減速が最大のリスク要因になります。

既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、どうしてこの2つの要因がリスクシナリオとなるか解説してみたいと思います。

新興国の企業の負債調達は米ドル建てが一般的

新興国の企業は、社債やローンなどの負債サイドで資金調達する際には、主に米ドル建てで行います。

理由は、現地通貨(ベトナムであればVND)で社債を発行しても、投資家からの需要が見込めないためです。

一般的に、社債やローンなどの投資家は、金利リスク(もしくは、信用リスク)だけ取りたいと思っているパターンが多く、為替リスクは取りたがらない傾向が強いです。

日米欧のような先進国では自国内にもそれなりの債券投資家がいるために、自国通貨で発行した債券でも一定のニーズが見込めますが、新興国にはドメスティック投資家はそこまで多くないために、どうしても海外投資家に頼らざるを得ない状況になります。

そうなると、どうしてもグローバル通貨である米ドル建てで社債を発行しないと、投資家のニーズに答えることができないわけです。

従って、ベトナム含めた新興国企業の負債調達は、米ドル建てのものが多いです。一方で、これらの企業のビジネスは現地で行うため、債券発行で払い込まれた米ドルを現地通貨に両替して、現地でのビジネス活動に充てています。

これが何を意味しているかというと、そのような企業は米ドルショートのポジションを取っている事と同じになるため、米ドル高に対してリスクが高まることになります。

米ドル高(現地通貨安)になった場合、手元の現地通貨を米ドルに両替しても、負債を返済できなくなるリスクがあるというわけです。

この度合が大きい企業ほど、米ドル高に相場が動いた際に、売られやすいです。

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東南アジア経済圏は中国経済に依存している構造

地理的に近いというのが感覚的に理解しやすいところかと思います。

ベトナム含めた東南アジアの企業の顧客のうち、中国企業が占める割合は相応にあります。

従って、東南アジアと中国経済は経済的に密接につながっているために、中国経済に急ブレーキがかかった場合、東南アジア経済に対するダメージもそれなりに大きくなるという理屈です。

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2017年は米ドル安と、堅調な中国経済を背景に、年率リターンは30%達成!

2017年の推移を示したのが下記の折れ線グラフです。

ドルベースと円換算ベースの両方において、年初来リターンは30%近い状態で、かなりのパフォーマンスであったことが言えます。

当方のポートフォリオの中でも、VNMの貢献度はかなり大きかったです。

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18年は米ドル安継続見込みだが、中国経済が若干の懸念

18年の見通しについて書いていきます。

まずは、米ドルから。

FRB議長がパウエル氏に交代しますが、現時点の印象としては、現行の金融政策を引き継ぐ見方が優勢のようです。

18年の利上げ回数も3回あたりがコンセンサスのようですが、ドル高には繋がっていません。寧ろ、ドル安の流れが優勢です。

筆者も、18年もドル安が継続すると考えています。とは言え、ドル円は上昇すると思っているので、日本円はドルよりもさらに弱い通貨だという主張です。

従って、急激なドル高により、VNMが急落するシナリオは想定しにくく、ドル安を享受する形で、VNMに対してはポジティブに作用すると見ています。

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次に、中国経済について。

中国については、いまいち先行きを見通すことが難しいので、何とも言えないです。

現状、中国では当局による金融引き締めが実施されていますが、それが実体経済に対してどの程度のネガティブインパクトを及ぼすかがポイントだと思っています。

一方で、中国の金利はまだ高い状態なので、「伝統的金融政策」が使える状態でもあるので、仮に中国経済が腰折れしたとしても、救済策の引き出しはあるので、その点は一定の安心感はあります。

無論、今や世界2位の経済規模に発展した中国経済に大きなダメージが加わった場合、ベトナムに限らず、世界的なリスクオフに傾くことは間違いないでしょう。

時が経過するにつれて、中国の存在感が大きくなっていくのを感じます。今年も、気を抜かず注視していきます。

くれぐれも投資は自己責任でお願いします!

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