怠け者サラリーマン投資日記

30代サラリーマンである筆者が、資産運用(株、債券、不動産など)や不労所得について語るブログです。

【17年振返り&18年見通し】BLV:18年は米利上げ加速で、ナンピン買いのイメージか!

前回に続き、筆者が保有しているETF銘柄の見通しについて考えてみます。

今回はBLV(Vanguard Long-Term Bond ETF)です。 

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BLVのリスクは金利上昇リスク

BLVは米国長期国債に投資するETFになるため、米国国債の金利水準によって、ETFの価格が左右されることになります。

つまり、金利が上昇(債券価格は下落)すればBLVの価格は低下し、逆に、金利が低下(債券価格は上昇)すればBLVは上昇することになります。

従って、2018年のBLVの見通しを考える際には、今後の米国金利の動向について考える事になるわけです。

その他、BLVに関する商品特性については、過去記事に書いていますので、そちらをご参考ください。

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【17年振返り】米利上げは3回実施も、利回り曲線はフラット化が進行

まず、2017年の米国の金融政策の振り返りから始めます。

17年の利上げ回数は3回(3月、6月、12月)実施されました。これは、2017年初に想定されていた利上げ回数から大きく逸れることなく、想定の範囲内の結果だと言えるかと思います。

補足ですが、金融政策で対象とする「利上げ」と言われるのは、あくまでも短期ゾーンの金利であり、それ以外の長期ゾーンの金利に関しては、政策金利の操作という「伝統的金融政策」で操る事は難しいとされています。

BLVは米国国債が主な投資対象とはいえ、Vanguard社のHPによると、そのDuration(平均残存期間のようなもの)は約15年なので、政策金利引き上げの影響を受けにくいと考えるのが妥当なわけです。

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(出所:Vanguard社HP)

Vanguard - Product overview - Long-Term Bond ETF

一方で、17年の米国利回り曲線はと言うと、FOMCでの利上げ決定により短期金利は上昇しているものの、長期金利については、足元の低インフレが継続するとの見通しから低下しており、利回り曲線としてはフラット化が進みました。

その結果、下の折れ線グラフに示す通り、BLVの価格推移を見ると、ドルベースでは約6%のリターンが出ている事が分かります。

為替は年初比で円高に進んだため、円換算ベースでの年率リターンは約2%に留まりました。

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【18年見通し】FRBによるBS縮小の影響と、利回り曲線のスティープ化により、BLVにとっては逆風となる予感

BLVにとって、18年はネガティブな年となる予感がしています。少なくとも筆者は。

根拠としては2つです。

  • FRBによるBS縮小の影響が顕在化
  • 17年末にかけて進んだ利回り曲線のフラット化の見直し(=スティープ化)

一つずつ検討していきます。

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FRBによるBS縮小の影響が顕在化

2017年9月の米FOMCにおいて、FRBのバランスシート(BS)の縮小を決定しました。

これは、金融危機後における金融緩和政策で購入した米国債に関して、満期が到来した分についての再投資を行わないという決定です。

これまでは、満期での償還金を再投資に充てていた(=つまり、買い需要があった)ものが、今後は無くなるわけですから、米国債としては売り要因となります。

更に、FOMCによると、その再投資の減額幅も段階的に増加していくとの事なので、徐々にその影響が顕在化していく事になる方向感だと思われます。

現時点では、明確な影響が観測されていませんが、18年の半ばから後半にかけては、徐々に意識されてくるのは、と筆者は考えます。

これが1個目の理由です。次が2個目です。

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17年末にかけて進んだ利回り曲線のフラット化の見直し(=スティープ化)

どちらかというと、18年の前半に発生する可能性が高そうという意味で、短期的な目線です。

前段でも申し上げましたが、17年末にかけて、米国債の利回り曲線のフラット化が進行しました。

これを金融危機の前兆だと見る向きもあるようですが、筆者としては、18年初に過度なフラット化が見直しされて、通常の順イールドに戻ると見ています。

というのも、過去にもフラット化が進行した時代もありましたが、遅かれ早かれ、見直しされたため、今回も同様だと思うからです。

今回のフラット化だけ、どうして特別視するのか、よくわかりません。

参議院議員の藤巻氏も、同様の事を述べています。(以下、藤巻氏HPから引用)

(前略)

一昨日は「米国経済が今後低迷するとマーケットが読んでいるからだ」などというモノ知り顔の識者コメントさえ新聞紙上に載っていた。とんでもない、と私は思う。

(中略)

マーケットメーカーは直近の経験値で値付けをしてくる。今と同じように「日本の景気の先行きが悲観的だかだ」などという、実際にマーケットにいたことのない識者の意見も多々見られた。しかし長年、現場にいた私の経験/感覚からするとイールドカーブが寝ているのはいつもごく短期間で、通常の事態(=長期金利の方が短期金利より高井)に意外と早く戻る。

本文&フジマキな日々(忘年会シーズン到来) | 藤巻健史 オフィシャルウェブサイト

従って、足元のフラット化が見直される事となれば、長期金利は上昇することになるので、BLVとしてはネガティブ材料となります。

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【18年投資戦略】長期積立投資家はナンピンで買い下がるイメージ、短期投資家は売りで利益確定が有効か

総括すると、18年はBLVにとってネガティブな1年となりそうだという事です。

筆者は長期積立投資を実践しておりますが、毎月に決まった金額だけ投資していくスタイルなので、18年のBLVの投資戦略については、買い下がっていくイメージを持っています。いわゆるナンピン買いです。

一方で、短期投資家の読者の方につきましては、ロングはあまりお勧めできません。既にロング保有されている方であれば、売りで利益確定のイメージ感でしょうか。理由は上記で述べたとおりです。

くれぐれも、投資は自己責任でお願いします!

以上、BLVに関してでした!

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