【マーケット論点】現時点での市場注目点を整理してみた
現時点でのマーケットの注目点について、整理してみました。
次期FRB議長人事
現議長であるイエレン氏の任期が来年2月に到来することに伴い、次期議長が誰になるのか、様々な憶測が飛び交っています。
今後の米利上げ動向の鍵を握る事は必至なため、次期議長人事に世界中から注目が集まっています。
近日中に、トランプ大統領から次期議長に関する発表がある予定ですが、一向にありません。下馬評によると、有力候補者は、パウエル氏(ハト派)とウォーシュ氏(タカ派)との事。
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— 豊島逸夫 (@jefftoshima) 2017年10月13日
発表はいつ?FRB議長人事に揺れる市場、
日経電子版マーケット面コラム「豊島逸夫の金のつぶやき」更新
パウエル現FRB理事(ハト派)任命なら円高、ウオーシュ元
FRB理事(タカ派)なら円安。110円か114円か。中期的方向感は出る。
FRB資産圧縮開始
先月の米FOMCで、資産圧縮が決定されました。
具体的には、リーマンショック後の金融緩和時に大量に購入した米国債のうち、満期が到来した分については追加投資は行わないという内容です。
しかしながら、実際にどの程度の国債が影響するか未知数なため、蓋を開けてみないと分からないという側面があります。
満期到来分(=再投資しない分)が想定より多い場合は、米国債の需給悪化の懸念から、米国債売り(=米金利上昇、ドル高)に繋がるイメージでしょうか。
トランプ減税の実行可能性
法人税率を20%に下げること自体は、米国株高との認識です。
さらに、今回の税制改革案には、レパトリ減税も含まれているので、アメリカ本国への資金還流によるドル高にも繋がります。
ちなみに、レパトリ減税とは、米国企業が国外で稼いだ利益に関して、本国に持ち帰る際は課税されてしまいますが、その課税を無くそうという政策です。
これにより、海外に溜め込まれていた利益(=各国の通貨建て)が本国に持ち帰る際にドル買い需要が発生する事で、ドル高要因だと言われています。
法人減税もレパトリ減税に関しても、議会から承認されることがマストな条件になりますが、両政策案とも財政としては減収要因であるがゆえに、議会の承認が得られるかは不透明感が残ります。
仮に議会承認が得られれば、米株高&ドル高になるのは間違いないでしょう。
北朝鮮問題
引き続き、緊張状態が継続しています。
仮に米朝間の武力衝突に発達した場合、日本も戦争に巻き込まれる事は必至なので、常に準備しておきましょう。
日本の衆議院選挙
10月22日が投開票ですが、一部メディアの世論調査によると、自民が圧倒している状況です。このまま行けば、アベノミクス継続という事で、悲観シナリオの可能性は低いと見ています。
同時に、日銀の緩和継続になる可能性も高くなるため、悪い円安には要注意です。