怠け者サラリーマン投資日記

30代サラリーマンである筆者が、資産運用(株、債券、不動産など)や不労所得について語るブログです。

元財務官「今後、超円高は来ない。むしろ円安」 ⇒ 円高の今のうちに、ドル資産にシフトしておけ!

ブルームバーグのインタビューで、元財務官の加藤氏が、今後の日本円について「超円高の再来せず」と発言しています。同氏は、現日銀総裁である黒田氏が財務省時代の2代先輩にあたる方のようです。f:id:smart1111jp:20170803212453j:plain

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元財務官「超円高は再来せず、突出した魅力欠ける日本には杞憂」

ブルームバーグの記事を引用します。

(前略)

元財務官の加藤隆俊氏は、日本経済の国際的な立ち位置を踏まえれば、1ドル=70円台などといった超円高の再来は考えにくいと言う。

(中略)

加藤氏によれば、円の長期的な強弱を占うには、米欧や中国などと比べて「日本経済のパフォーマンスが圧倒するほど良いか」や「日本の金融市場が抜きん出て魅力的な投資機会を提供できるか」が重要。

(中略)

「日銀はもう国債発行残高の4割を保有している。円の信認を保つためにも、青天井で買い入れを続けるわけにはいかない。これからの金融政策運営はかなり難しくなる。どこかの段階で今の枠組みの軌道修正を図っていくだろう」と言う。来年4月の次期総裁人事を巡っては、「黒田総裁が続投するにしても、新しい人になるにしても、決して容易ではない。よほどの知恵者でないと無理だ」と語った。

同氏は、通貨の価値は、その国の経済的パフォーマンスに比例するものだと言っています。

一般的に、為替レートを語るときに、金利、物価、対外債権などを要因に、円の割安/割高を見ることが多いですが、同氏のスタンスとしては、その国の経済的魅力が通貨の価値を決める、という事だと理解しました。

そして、米国や中国と比較して、日本が今後突出したパフォーマンスを発揮する可能性が非常に小さいので、、日本円の価値も下落していく可能性が大きいだろう、という論理です。

また、日銀による金融緩和政策からので出口についても懸念を示しています。

巷の経済評論家であればまだしも、同氏のような通貨の元番人が、円の信認に対して本気で心配しているとなると、リアル感が全然違います。

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元為替ディーラーの藤巻氏も同意

加藤氏のインタビュー記事を受けて、元為替ディーラーで参議院議員である藤巻氏も、自身のHPで同意の姿勢を示しています。以下、藤巻氏HP引用。

8月31日のブルムバーグに加藤元財務省財務官(黒田日銀総裁の2代先輩の財務官・現国際金融情報センター理事長)のコメントが載っていた。私の考え方によく似ている。必読だ。

(中略)

次の総裁職は地獄だと思うが、それでもきちんと後始末を付けてもらわねば困る。かってドイツの中央銀行ライヒスバンク(ドイツ帝国銀行)が「異次元の量的緩和」を行った結果つぶれてしまい、新しい中央銀行・ブンデスバンクが出来たが、日銀が同じ道をたどらないよう祈るばかりだ。つぶれた中央銀行が発行した紙幣は紙くずになってしまう。

本文&フジマキな日々(いろいろな3週間) | 藤巻健史 オフィシャルウェブサイト

投資家として意識しておきたい事⇒円建て資産に偏るな

長期積立投資を実践中の筆者も、長期スパンでは円安だと思っています。

将来的な円安に備えて、ポートフォリオも円建て資産に偏らせるのではなく、外貨建て資産(主に米国資産)も一定割合保有しています。 

通貨を分散させていると言っても、円預金の割合が半分程度を占めており、ポートフォリオの完成形までには道半ばです。元財務官の発言を見て、ドル資産へのシフトを考えているところです。

現時点では、北朝鮮問題やトランプ政権に対する不透明さなどを背景に、ドル円が下落しています。いわゆる、リスクオフというやつですね。

しかし、このリスクオフでの円買いの寿命も短いかもしれません。そのような将来に備えておくことも必要だと思いました。

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